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不動産投資法人化のタイミングとメリット

不動産投資の法人化・会社設立イメージ

「法人化したほうがいい」とは聞くが、いつ・どのタイミングでやるべきかは意外とはっきりしない。本記事では、群馬県で物件を複数保有する立場から、法人化の損得と「踏み切りライン」を整理する。


目次

そもそも不動産投資の法人化とは?

法人化とは、個人で行っている不動産賃貸業を株式会社(または合同会社)に移して運営する手続きを指す。主なメリットは次の3点だ。

メリット 内容
節税効果 法人税率(実効税率約23〜34%)が個人の高い所得税率(最大55%)より有利になる
経費の幅が広がる 役員報酬・生命保険・自動車費用・退職金を法人経費に計上できる
相続対策 法人の株式として分割しやすく、財産評価額を圧縮できる

一方でデメリットもある。法人設立コスト(登録免許税・定款認証費など最低15万円前後)、毎年の税務申告コスト(顧問税理士費用が年30〜50万円以上)、さらに金融機関の融資審査が個人より複雑になるケースがある。


法人化が有利になる「収入の壁」

一番よく聞く判断基準は課税所得が900万円を超えたあたりだ。

個人の所得税率は超過累進で、課税所得が900万円を超えると税率が33%以上(住民税10%と合わせると43%超)になる。法人の実効税率は規模によって異なるが、中小企業向けの軽減税率を使えば約21〜25%に抑えられる。

課税所得900万円超 → 個人税率43%以上 vs 法人実効税率23〜25%
→ 年300〜500万円の所得差で法人化メリットが出始める

ただし課税所得だけで判断すると失敗する。

  • 物件の融資残高と既存借入れ: 法人名義への名義変更(売買)を行うと、個人で受けた融資の一括返済を求められることがある
  • 含み益の問題: 個人→法人への売却時に「個人に譲渡所得税」が発生する
  • 金融機関との関係: 法人設立直後は実績がなく、新規融資の審査が厳しい

サラリーマンが法人化を検討すべき3つのシグナル

① 年間家賃収入が500万円を超えた

家賃収入が500万円超になると、各種経費を差し引いても不動産所得が100〜200万円以上残ることが多い。サラリーの給与所得との合算で課税所得が跳ね上がり、税率が一段上がる。

実際に弊社が法人化を本格検討し始めたのも、前橋・戸建て・高崎APの3棟合計で家賃収入が年間500万円ラインに乗ったタイミングだった。それまでは個人事業主として動いていたが、税理士との打合せで「もう一棟追加する前に法人を作った方がいい」と判断した。

② 物件を追加取得する前

既に個人名義で持っている物件を法人に移すと名義変更コストと譲渡課税が発生する。そのため「次の物件は法人で買う」という形で法人を先に設立しておくのが理想的だ。法人の純粋な取得実績ができれば、その後の融資審査でも「この法人は問題ない」と判断されやすくなる。

③ 相続・事業承継を意識し始めた

物件が増えるほど、相続時に現物分割しにくくなる。株式の形で保有していれば、相続人ごとに分割しやすく、株価対策(含み損の積み上げや役員報酬の設定)で相続税評価額を下げられる。50代以降の大家にとっては節税より相続対策の方が法人化の実需になるケースも多い。


法人化の手続きステップと注意点

  1. 定款作成・認証(合同会社なら公証役場での認証不要)
  2. 登記申請(法務局)
  3. 税務署・都道府県・市区町村への届出(法人設立届出書など)
  4. 金融機関への法人口座開設
  5. 個人→法人への物件移転(賃貸方式 or 売買)

ここで気をつけたいのが「賃貸方式」と「売買方式」の違いだ。

方式 内容 メリット デメリット
賃貸(サブリース)方式 個人が法人に物件を転貸する 名義変更不要・融資一括返済リスクなし 節税効果が中途半端
売買方式 法人が個人から物件を買い取る 完全に法人化できる 譲渡課税・融資一括返済リスクがある

賃貸方式は「まず法人の実績を作りたい」「融資中の物件が多い」という段階では有効だ。売買方式は完全移転だが、含み損のある物件(損を実現化できる)の移転に活用するのが合理的だ。


合同会社(LLC)か株式会社か

法人格の選択も迷いポイントになる。

項目 合同会社 株式会社
設立費用 約6万円〜 約20〜25万円〜
社会的信用 やや低い 高い
銀行融資 取れる(条件は株式会社と変わらないケースも多い) 取れる
役員報酬の自由度 社員(出資者)全員合意が必要 取締役会で設定可能
決算公告 不要 必要(電子公告なら実質低コスト)

物件を個人所有のまま管理会社的に使うなら合同会社で十分。将来的に外部調達・上場を視野に入れるなら株式会社一択だ。不動産投資の枠内では合同会社を選ぶ投資家も多い。


経理の自動化はfreeeが最適解

法人化すると個人より帳簿の複雑さが増す。給与計算・源泉徴収・消費税・法人税申告まで管理範囲が一気に広がる。

freee会計は銀行口座・クレジットカードと自動連携することで、仕訳の大半を自動化できる。税理士との連携もfreee上で完結するため、顧問料の交渉も楽になった。法人化に合わせてfreeeの法人プランに移行すると、個人事業主時代からのデータも引き継ぎやすい。


まとめ

判断基準 推奨アクション
家賃収入 500万円以上 法人化の具体検討開始
課税所得 900万円超 法人化のメリットが明確
次の物件取得前 先に法人を設立して法人名義で取得
含み損物件がある 売買方式での移転を検討
50代以上 相続対策として法人化を検討

法人化は「やるかどうか」より「いつやるか・どう移転するか」がポイントになる。まずは現在の収支状況を整理して、税理士に相談する前段階の土台を作るところから始めよう。freeeなら個人事業主段階から法人移行後まで一貫して使えるため、経理の整備と同時進行で進めると効率的だ。

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この記事を書いた人

群馬県で活動している不動産農民です。不動産投資について、サラリーマンの傍ら、法人を立ち上げて1人社長で賃貸業を行っております。皆様の少しでもお役に立てるよう有益な情報を発信できればなんて考えています。よろしくお願いします。あとは、ガジェットやバイク、車も好きなのでその辺も発信できればと思っていますのでよろしくお願いいたします。

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